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定期的に16 Personalitiesを調べて、自身の確証バイアスを見直す

Facebookで16 Personalitiesがちょっと流行っていたので、2年ぶりにやってみたら、面白い発見があった。

16 Personalitiesとは?

16 Personalitiesは、無料の性格診断サイト。 www.16personalities.com

16 Personalitiesの説明によると、INTJなど、MBTIの言葉を利用するが、MBTIそのものではないとのこと。 例えば、MBTIで扱う類型論は内向的 or 外向的という二元論を用いるが、両方の特徴を持った人(両向性)であったり、他の人と比較した場合にどちらかというと内向的という指標を用いられない。一方、その度合いを説明するのに特性論という手法もあるが、今度は手軽さが無くなってしまう。

そこで、16 Personalitiesでは、以下のように定義している。

私たちのモデルには、類型論と特性論の両方の長所が組み合わされています。簡単で便利なマイヤーズ・ブリッグスの略語を用いていますが、ユングの気質論をいくつか再定義したり、新たな理論を導入したりしながらモデルを簡素化し、パーソナリティの主要五因子とと呼ばれる最新の性格測定基準により近づけています。また、マイヤーズ・ブリッグスをはじめとするユングモデルをもとにした理論とは異なり、外向的思考型や内向的感覚型といった認知機能や優位性を取り入れる代わりに、独自の5つの尺度を採用し、その周りに分類を構築しています。これにより、性格分類を明確に定義、表現しながらも、精度の高いテストが実現しました。

2年間の変化

2年前と今年でどう変わったのか、比較をしてみた。

項目 2年前 今回
意識(どのように他人を関わりを持つか) 内向型 I(63%) 外向型 E(57%)
エネルギー(どのように物事を見て、情報を処理するか) 現実型 S(80%) 現実型 S(68%)
気質(どのように意思決定を行い、感情を処理するか) 道理型 F(58%) 道理型 F(57%)
戦術(どのように仕事や計画を進め、意思決定を行うか) 計画型 J(70%) 探索型 P(71%)
アイデンティティ(能力や決定に対する自信の度合い) 自己主張型 A(86%) 自己主張型 A(79%)

わかりやすく言うと、2年前、私はISFJ-A(擁護者)と診断された。今回は、ESFP-A(エンターテイナー)と診断された。 さらに、上記の表を見るに、意識と戦術が真反対になり、それ以外のエネルギー・気質・アイデンティティはパーセンテージもほぼ変化が無かった。 つまり、他人との関わり合いや仕事・計画の進め方は変化し、物事の見方や感情面の処理のやり方・自信の度合いについては変化が無かった。

振り返ってみると、2年前はあるチームに対してかかりっきりになっていて、計画づくりに頭を悩ませ、あまり社外への活動が出来ていなかった。 これにより、内向的だったり、計画型が強く出たのでは無いかと思う。 一方、今はEM.FMをやったり、セイチョウ・ジャーニーを執筆したり、RSGT2019で発表したりと活動の幅が社内に留まらなくなっている。 なので、今の感覚的には、擁護者よりもエンターテイナーの方が俄然しっくりくる。

booth.pm

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内面の変化を定量化するということ

昨年明らかに行動に変化があったものの、内面にどのぐらい変化があったのか説明出来ていなかった。 今回16 Personalitiesを調べてみて、意思決定の基準は変わらないが、周囲との関わり合いや物事の進め方が2年前と真逆の指向性を持っていることが定量化出来た。 この定量化により、改めて行動特性の背景を説明することが出来たし、自分が内向的だからとか、計画型だからという根拠を武器に行動することの意味の無さが理解できた。 これはまさに、先日の大庭さんさんの発表であった、「ソフトウェア開発をしている人は合理的にものごとを考えられていると思いがちだが、定量化することでバイアスがかかっていることを理解出来る」の説明の一つの例である。

16 Personalitiesをどう使えば良いのか?

16 Personalitiesを含む性格診断は正直やって楽しい。 自分の内面にあるものが言語化されていて、他人にも自分について説明しやすくなる。 でも、それはあくまでそのテストを受けた瞬間の切り口で自分を表現しているだけで、そこに縛られることはない。 自分が楽しいと思えることをやっていたり、これが自分の人生に取って大事だと思っていることをやっているときにはきっと変化する。

結果を盲信してそこに縛られるのではなく、自分らしく生きることに徹する方がより良い生き方なのでは無いだろうか。